三重県桑名市で毎年開催される『多度祭り』。
約700年も前から続くと言われている『多度祭り』には毎年十数万人の参詣者が訪れ、大変な賑わいを見せます。
三重県無形民俗文化財にも指定されている『多度祭り』の概要や見どころをご紹介します。
多度大社『多度祭り』開催日程
『多度祭り』の2020年の開催日は
5月4日(月祝)・5日(火祝)です。
5月4日には、例祭前日祭や鞭祭り、その他馬に関する神事などが行われ、5日には御例祭・神輿渡御・流鏑馬などが行われます。
「上げ馬神事」は両日行われます。
多度大社『多度祭り』開催場所
『多度祭り』の開催場所は「多度大社」です。
「多度大社」は天照大神の第3子である天津彦根命を主祭神とする神社です。
天津彦根命が天照大神の御子神であることや、伊勢参りのための街道沿いにあることから「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」とも詠われるほど伊勢神宮との関係が深い神社です。
本宮である多度神社だけでなく、別宮・摂社・末社を合わせて多度大社と呼ばれています。
多度大社『多度祭り』アクセス・駐車場・交通規制情報
『多度祭り』が開催される「多度大社」までのアクセス方法をご紹介します。
- 所在地
〒511-0106 三重県桑名市多度町多度1681
- 電車でのアクセス
養老鉄道養老線「多度駅」下車後徒歩15分
- 車でのアクセス
・東名阪自動車道「桑名東IC」下車後約10分
・東名阪自動車道「弥冨IC」下車後約15分
・伊勢湾岸自動車道「湾岸桑名IC」下車後約20分
祭り開催日には無料駐車場も用意されますが、大変混雑をします。
満車の場合は近くの有料駐車場をご利用ください。
- 交通規制
祭り当日には駅前通りを中心に交通規制が行われます。
こちらは以前のの案内図となりますが、今年も同じような交通規制が行われると予想しますので、参考にしてください。
実際にお出かけの際には、2020年(令和2年)の情報をご確認の上お出かけください!
多度大社『多度祭り』由来・歴史
『多度祭り』で開催される神事の起源は、南北朝時代の1340年頃、このあたりを分領する武家達の間で始まったとされていますが、詳細は定かではありません。
織田信長の兵火に罹り、一時中断していたこともありましたが、本多忠勝が桑名城主として着任後に再興しました。
その際には、三基の御神輿の献納や馬具等の貸与などが行われ、その後歴代の桑名藩主の力添えもあり、現在も継承されています。
1794年の記録から、現在行われている神事は当時と変わらない姿で受け継がれていることが分かっていて、歴史的価値の高さから三重県無形民俗文化財にも指定されています。
多度大社『多度祭り』おすすめポイント
『多度祭り』の見どころをご紹介します。
『上げ馬神事』
《多度大社で上げ馬神事》
祭りの両日に行われる『上げ馬神事』では、神占いによって選ばれた少年騎手6人が2m以上も積み上げられた崖のような坂を馬に乗り駆け上がります。
地元の青年会などから神占いによって選ばれた16、17歳の青年騎手は、約一ヶ月間の間乗馬の特訓を積みます。
初めから乗馬ができる子はほとんどいないため、青年会の乗り子経験者の方などから指導を受け本番を迎え、本番では頭に花笠など華麗な武者姿に扮し、堂々とした姿で騎乗をこなします。
「上げ馬神事」本番では、古くからその年の農作の時期や豊凶を占われていて、馬が数多く坂を駆け上がれば上がれば豊作、少なければ凶作とされています。
また、苗の品種も占われ、最初の方の馬が上がれば「早稲」・中頃は「中手」・最後であれば「晩稲」の苗を選ぶと良いとされています。
近年ではその上がり具合によって景気の好不況も占われています。
まとめ
人馬一体となり絶壁ともいえる坂を駆け上がる「上げ馬神事」はとても迫力があります。
『多度祭り』では、占いや馬の騎乗、そして騎手の選出など様々な伝統が今も若い世代へ受け継がれています。
大切に守り育てられているその伝統と、馬と騎手の勇壮な姿を『多度祭り』でご覧になってくださいね。
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